防水工事会社のM&A
防水工事会社の価値は、工法別の採算、元請階層、施工班の継続性、メーカー認定、保証残と漏水再訪まで案件単位で確認して初めて明確になります。
ウレタン・シート・アスファルト等を分けて採算を見る
ウレタン、シート、アスファルト、FRP、シーリング、止水では、材料比率、必要技能、工期、保証条件が異なります。工法、建物用途、元請・下請別に完成工事高と粗利を並べます。
マンション大規模修繕、ビル・工場、官公庁、戸建てでは改修周期と受注経路が違うため、単年度の大型案件と繰り返し需要を区別します。
- 工法・建物用途・顧客階層別の件数と粗利
- 未成工事、受注残、材料発注、入金予定
- 定期改修の履歴と次回提案時期
職長・施工管理・外注班の継続性を確かめる
下地診断、配合、膜厚・重ね幅、端部処理、施工環境の判断を誰が行うかを工程別に確認します。社員だけでなく、各工法を担う外注班の稼働条件と継続意向も重要です。
メーカー認定、材料指定、共同保証などは、会社の譲渡後も同条件で継続できるとは限りません。契約書と認定元の手続を確認し、名義変更や再審査の要否を整理します。
- 工法別の職長・施工管理者・施工班
- 認定証、研修履歴、材料メーカーとの契約
- 外注単価、支払条件、繁忙期の施工能力
下地・材料ロット・工程写真を保証台帳につなぐ
漏水原因は施工だけでなく、下地や取り合い、他工種にある場合もあります。下地診断、含水状態、天候、材料ロット、各工程の写真を案件番号でひも付けます。
保証残、漏水再訪、手直し、事故、クレームは件数の多少ではなく、未解決債務と再発傾向を確認します。見えにくい負担を先に開示できれば、条件交渉の不確実性を減らせます。
- 現調記録、施工仕様、材料ロット、工程・完工写真
- 保証書、再訪履歴、原因分析、負担額
- 賠償責任保険、労災、安全記録
長期工事の進捗・請求・入金を一致させる
元請、一次下請、二次下請で契約責任と回収期間が異なります。長期工事は受注金額だけでなく、出来高、材料先行支出、請求済額、入金予定を同じ表で管理します。
大口顧客への集中、相殺、保留金、追加工事の未合意がある場合は、正常な運転資金と一過性の資金負担を分けて説明します。
- 契約書、注文書、変更指示、追加工事合意
- 案件別原価、進行基準、未収・未払
- 顧客別売上比率と取引継続の確認
施工能力・顧客周期・工法補完で候補を選ぶ
同業は工法や施工班の補完、修繕会社は大規模改修の受注力、建設会社は防水工程の内製化を評価します。メーカー認定と人員が維持できるかを候補先ごとに確認します。
成約後の現場混乱を防ぐため、職長の処遇、外注班への説明、保証窓口、進行中工事の責任分担を最終契約までに明確にします。
防水工事会社の譲渡で確認されること
保証期間中の現場が多くても譲渡できますか?
可能ですが、案件ごとの保証条件、過去の再訪、将来見込む対応費を整理し、誰が窓口と費用を負担するかを契約で定めます。
外注班中心の会社は評価されにくいですか?
一概にはいえません。継続的な取引、工法別の施工能力、品質管理、代替班の有無が確認できれば運営体制として説明できます。
メーカー認定はそのまま引き継げますか?
認定制度や取引契約ごとに異なります。早い段階で規約を確認し、必要に応じて認定元へ名義変更・再審査の手順を照会します。
工法別台帳と保証台帳から防水事業を可視化する
工法別の採算、施工班、認定、保証残を一つの案件台帳へまとめると、譲渡後に継続できる収益と引き受ける責任を同時に検討できます。